株式会社RePlayce(※)は、2024年7月31日(水)~8月2日(金)二泊三日で、立命館大学・立命館宇治高等学校と共に「起業キャンプ」を開催しました。開催は、2023年12月に続き2回目。本イベントは、高校生たちが起業や新規事業について実戦形式で学ぶ取り組みとして、立命館大学と立命館宇治高校が主催し、株式会社RePlayce(はたらく部)と協力して実施しました。
(※)NTTドコモグループの社内新規事業創出プログラム「docomo STARTUP」で企画検証された、中高生向けキャリア探究サービス「はたらく部」は、2024年4月1日ドコモからスピンアウトし、株式会社RePlayceが事業運営しています。RePlayceは「はたらく部」代表である山本将裕が、代表取締役CEOとして設立。
参加した高校生は学校の垣根を超えてチームを作り、最終日のプレゼンに向けて起業案を練っていきます。最終日の8月2日には、これまでの学びを活かしたプレゼンテーションを実施。選ばれた4チームは、同日に行われた「OIC CONNÉCT」にて最終決戦に臨みました。
イベント概要
開催日時
2024年7月31日(水)~8月2日(金)
立命館大学大阪いばらきキャンパス(OIC)
イベントテーマ
①本気の起業家やビジネスパーソンとの出会いを作り、高校生の心に火をつける
②成長マインドセット・当事者意識・自責思考などのマインドセットを身につける
③仮説思考・論理的思考・問題解決思考・発想法などの思考法を身につける
OIC CONNÉCTは、毎月1回、立命館大学大阪いばらきキャンパス(OIC)で開催される、学びの機会(パネルセッション、レクチャー、ワークショップ)と繋がりの機会(ネットワーキング、展示テーブル)の組み合わせからなるイノベーション促進/交流プログラムです。 起業家や学生、研究者や会社員など多様な人が、楽しみ、繋がり、そして新しい挑戦をしたくなるような機会の提供を通じ、関西を中心としたイノベーション・コミュニティを創出することを目指しています。 起業キャンプの最終日に行われた「起業キャンプ Final Pitch」は、その一環として実施され、選抜された4チームがビジネスアイデアを発表しました。OIC CONNÉCTの審査員からは貴重なフィードバックがあり、高校生たちはプロの視点からのアドバイスを受ける機会を得ました。
スケジュール
1日目|7月31日
12:00 主催挨拶
12:20 アイスブレイク&チームビルディング 講師:柴田(山本・篠原)
13:20 【講演】キックオフ 講師:山本
14:00 新規事業概論/顧客と課題 講師:柴田
14:45 起業案作成&壁打ち
16:00 提供価値&ソリューション 講師:山本
16:45 起業案作成&壁打ち
2日目|8月1日
9:10 インサイト&ユーザーヒアリング 講師:柴田
9:55 起業案作成&壁打ち
14:00 中間報告
14:30 ビジネスモデル・プレゼンテーション 講師:山本
15:30 起業案作成&壁打ち
3日目|8月2日
9:40 起業案作成&壁打ち
11:30 最終プレゼンテーション
13:30 スペシャルゲスト講演 横山創一氏
14:30 表彰・講評
15:00 振り返り/クロージング
1日目(7/31)チームビルディングと起業アイデアの創出に挑戦!
初日は、関西圏を中心に全国から集まった高校生58名が初めて対面で顔を合わせ、いよいよイベントがスタートしました。(事前にオンラインでの顔合わせ、グループワークを実施。)
主催者の挨拶の後、アイスブレイクやチームビルディングのアクティビティを通じて、緊張しながらも積極的にコミュニケーションを取る姿が見られました。
最初のアクティビティは「最強の紙ヒコーキを飛ばせ!」選手権。チームごとに紙ヒコーキのデザインや飛ばし方を工夫し、最長飛行距離を競い合いました。限られた時間の中で試行錯誤しながら、チームワークと課題解決力を発揮する様子が印象的でした。競い合う中でも、チーム同士が刺激を与え合い、自然と仲間意識が育まれていきました。
続いて行われた「キックオフ講演」では、はたらく部代表の山本氏が「起業に挑戦してみよう」という力強いメッセージを送りました。山本氏は、これからの社会で活躍するために必要な「社会の変化に対応する力」や「課題解決力」を挙げ、「会社の中で起業する」というキャリアパスについても紹介。高校生たちは、真剣な表情で耳を傾けていました。
「新規事業概論」の講義では、高校生たちが事前に準備していた「身の回りの困りごとリスト」を用いて、各グループで課題を発表し合い、フィードバックを受けながら課題設定をさらに深めていきました。その後、「提供価値&ソリューション」の講義では「雨の日に濡れずに帰るための解決策」を題材に議論を行い、各チームが様々な視点からアイデアを検討し、より良い解決策を見出していく姿勢が見られました。
2日目(8/1)顧客理解とビジネスモデル構築を学習
2日目は、「ユーザーヒアリング」の講義からスタートしました。講師が「顧客は嘘をつく」と説明すると、高校生たちは一瞬戸惑った様子を見せました。しかし、事例を交えた解説を通じて、「なぜ顧客は嘘をつくのか」の意味を少しずつ理解し、顧客の発言の裏に隠された本音を探ることの重要性を学びました。
続いて、「ビジネスモデル」の講義では、企業がどのように価値を生み出し、利益を得るのかという仕組みを理解することをテーマに取り組みました。高校生たちは、サイゼリヤやInstagramといった身近なビジネス事例を通して、企業の収益構造や競争優位性を築く方法を学び、サービスを「作る側」の視点で深く考える時間を過ごしました。
宿泊場所に戻ってからも熱心に事業案について議論。夜遅くまでチームでアイデアを練られるのも、みんなが寝食を共にするキャンプならでは。
3日目(8/2)最終プレゼンとOIC CONNÉCTでの成果発表
起業キャンプの最終日、高校生たちはOIC CONNÉCTでの最終決戦に向けたプレゼンテーション大会に臨みました。1日目と2日目に学んだチームビルディングや顧客理解、ビジネスモデル構築の知識を存分に活かし、各チームが本番直前までアイデアの最終調整を行いました。メンバー同士で励まし合う姿も見られ、頼もしさを感じました。
プレゼンでは、12チームがそれぞれ自分たちが考え抜いたビジネス案を発表しました。どのチームも設定した課題や顧客ニーズに基づいた解決策を提案し、説得力のある内容を披露しました。スライド作成や話し方にも工夫が見られ、強調したい部分ではあえてゆっくり話すなど、プレゼンテーションスキルの高さも光っていました。
審査結果が発表されるまでの間、昨年の起業キャンプでも講演を行ったCiXホールディングス株式会社 代表取締役 横山創一氏による講演が行われ、高校生たちは先輩起業家の経験談に耳を傾けました。
そしていよいよ審査結果の発表です。選ばれたのは次の4チーム!
- 「トリトレ」:
資格取得のために勉強を教えてもらいたい人と人手不足で困っている企業が資格取得している方と繋がることができるプラットフォーム - 「ひよ子ちゃん」:
アイデアを提供したいユーザーとアイデアがほしいユーザーを繋げるプラットフォーム - 「お家えり」:
独居老人と一人暮らしの若者が住めるシェアハウス - 「ReBloom」:
フラワーロスに困っている花屋さんが廃棄される花を売ることでHappyにするハーバリウム体験
これらのチームはOIC CONNÉCTのメインステージでプレゼンテーションを行い、起業とビジネス経験豊富な審査員からフィードバックを受けました。彼らの挑戦は、今後の成長に向けた貴重なステップとなりました。
優秀4チームのメンバーのコメント
「起業キャンプ Final Pitch」に出場して全力を出し切った4チームのメンバーに感想を語ってもらいました。この段階では緊張から解放され、リラックスした様子で3日間を振り返ってくれました。
「私は起業に元々興味があって起業キャンプに参加しました。アントレプレナーシップや起業に関する基礎を学べて、有意義な時間を過ごせました。最優秀賞をいただいたことを糧に、今後も起業のプランを練っていきたいです」
「濃い3日間で大変でした。でも、みんなと頑張ったからこそ、準優秀賞をいただけました。素晴らしい夏の思い出になりました」
「とてもしんどかったです。こんなにも大変な2泊3日を過ごしたことはなかったです。夜通しでみんなで作業をして、より良いアイデアを練ってくプロセスが楽しかったです。以前は起業は自分にはできない、プレゼンも上手にできないと思っていましたが、起業キャンプに参加したことで将来起業したい気持ちが強まりました」
3日間の起業キャンプを通じて、参加した高校生58名は起業に必要なスキルや考え方を学び、チームメンバーと協力しながら様々な挑戦に取り組んできました。全員が思い切り学び、かけがえのない経験を積みました。キャンプで得た学びを糧に、今後も成長し続け、さまざまな場面で挑戦を続けていってくれるはず。みんなの活躍が楽しみです!
OIC CONNÉCT 審査員のみなさま
髙梨 巧 氏(Takumi TAKANASHI)
株式会社favy 代表取締役社長
19歳で起業。2002年にSEM/SEO事業を立ち上げる。運用型広告業界に日本での黎明期から携わり、上場企業からスタートアップまで延べ1,000社を超える企業のデジタル化、事業構築を担当。2015年に株式会社favyを設立し飲食店経営のデジタル化を推進。2020年より飲食店以外の店舗、商業施設のDX店舗をコンサル・支援する取り組みを行う。取引先は、三井不動産株式会社、JR東日本など。現在43歳。子供3人の父親でもある。
後藤 友美 氏(Tomomi GOTO)
株式会社 SUSTAINABLEME
20年間医療機関に従事し、不調によるキャリアダウンを目の当たりにする。働き世代が直面しやすい不調や更年期離職などのリアルな社会課題に直面し、計画を前倒しして2021年に株式会社SUSTAINABLEMEを設立。個々の健康管理を促進し、人々が最高のパフォーマンスを発揮できる未来を築くことをミッションに、健康経営管理クラウドシステムを開発提供している。アクセラやアワードを多数受賞。
林 永周(Yeongjoo Lim)
立命館大学 経営学部 准教授
立命館アジア太平洋大学アジア太平洋マネジメント学部、立命館大学大学院テクノロジー・マネジメント研究科、博士(技術経営)。2017年より立命館大学経営学部に着任。主な研究テーマは、アントレプレナーシップ、スタートアップ、企業の新規事業開発など。
<プロジェクト概要:はたらく部>
「はたらく部」は、株式会社RePlayceが運営する中高生向けキャリア教育サービスです。バーチャル空間で、現役社会人コーチと同世代の熱い仲間と社会について考えを深める中高生向けキャリアのオンライン部活です。全国どこからでも参加可能!住んでいる地域に関係なく、都市や地方で活躍している大人から学ぶことができます。
■ 株式会社RePlayce公式サイト https://replayce.co.jp
■「はたらく部」公式サイト https://hatarakubu.jp
■ Instagram https://www.instagram.com/hatarakubu
■ X https://twitter.com/hatarakubu
■ LINE https://lin.ee/LbYCnsJ