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2024-04-02

代表取締役CEO 山本将裕からご挨拶

いつも温かい応援をいただき、ありがとうございます。代表の山本です。

NTTドコモを3月末で退職し、2022年から2年間ドコモ社内で運営していた新期事業の「はたらく部」を2024年4月1日、スピンアウトさせました。新しく株式会社RePlayceを設立し、はたらく部を買い取る形で、ニッセイキャピタル様をリードにドコモからも出資を受けて、教育系スタートアップとして再始動いたします。

スピンアウトについては、昨年ドコモで新しくできた制度「docomo STARTUP(※)」を活用いたしました。
※ドコモグループ社員から生まれた新しいアイデアをもとに、共創パートナーと未来の新事業を創り出すプログラム。社内外の資本協力を得たスピンオフ・スピンアウトの制度も備え、新しい価値を創出している。公式サイト https://startup.docomo.ne.jp/

JTC(伝統的大企業)と呼ばれるNTTドコモから、こうした先進的な仕組みで新規事業を誕生させることができたことは、日本ではまだ珍しく、日本におけるビジネス・キャリア選択において、可能性を広げられると信じています(4000社の大企業で4社しかないと言われています)。経営主体ではないボトム型の新規事業は、難しいことであり、挑戦することへも厳しい声も起こりがちですが、本気で腹を括って取り組めば、新しい道を作れるということを証明できたと思います。

ドコモからスピンアウトするにあたって、私自身の選択肢は出向か辞職でしたが、腹を括って、会社を辞め、日本の教育をアップデートするために人生を賭けたいと思います。私がこれから取り組む姿が、大企業の皆さんの星になることを目指します。

実は、私がNTTを辞めるのは2回目です。前職のNTT東日本では、オープンイノベーションプログラムを立ち上げ取り組んでいましたが、様々な状況から思うように進めることがかなわず、会社を去りました。強気ではいましたが影で悔し泣きをしていました。その後はフリーランスとして、企業内有志活動と呼ばれるサードプレイスの環境で人材開発、マッチング、新規事業開発などを通して人の着火する瞬間、社内起業家を作ることなどへ精を出していました。ベンチャー企業の支援に取り組む中で、NTTドコモにご縁をいただいて新規事業開発の部署に入社しました。

「出る杭は打たれる」と、日本の文化では言われ続けておりますが、出る杭が出ると、同じように出る人たちが出てきます。世の中には「着火型」 「可燃型」 「不燃型」 「消火型」の4種類が存在します。出る杭になる可能性がある、着火型と可燃型をいかに集めて火を大きくしていくか。個人のWILLに火をつけるためには、コミュニティが重要です。

そのようなことを考えながら、企業で活動している中で、都立高校の先生に「学校では、キャリア教育の領域に人出が足りない。対応ができないから、なんとかならないか」という相談を受けました。私は、元々学生時代に最底辺の層にいて仲のいい先生も恩師もいなく嫌な印象しかなかったこともあり、そもそも先生だけが学生を教えるという世界に疑問を持って、事業の検証がスタートしました。

蓋を開けてみると、学校教育における「キャリア教育」の現状は、一部の尖った私立を除けば、半期や四半期にあるかないかのスポット講演が通常でした。たまに、外部の講師が来て講演をし、生徒は聴講するのみです。

「それ意味あるかな?中高生は、1回聞いても3日後には忘れて日常に戻るし、それだけで本当に社会に興味を持つとは思えない」

社会人側の人材開発に携わるからこそ生まれた疑問でした。

私は、継続的に学ぶ機会×コミュニティこそが人を変化、成長させると考えています。

継続的に学べるプラットフォームができないか?日本には部活という文化がある!とアイデアのもと「はたらく部」がスタートしています。学校の公式な取り組みにすると、先生に負担がかかるので民間が運営する部活として開始しました。部活であれば、どんな学校でも参加することができます。

また「教育をなんとかしたい」とあらためて強く思ったのは、このような言葉を学校現場で聞いた時でした。

「お前らは勉強しか能がないんだから、いい大学行って公務員になれ」

と、ある進学校で先生がクラスの全員に話したことです。(学生から聞いた話です)

時代が停止しているのか。唖然としました。もちろん熱い想いで生徒に向き合う学校や先生もいます。ただ、そこは少数であることに気づきました。

「はたらく」の充実は人生を豊かにします。このような進路の決め方で人生を進んでも、不幸になるだけだと考えます。

学生時代に課外活動をどれだけしてるかで、社会人になった際のキャリア満足度が変わるというデータがあります。学校と家の外に出る活動、社会的活動をどれだけしているかが重要なのです。

一方、学校現場は人手不足でもあり難しい状況にあります。それを全て先生に押し付けることは、間違いだと思います。

だから民間企業が、社会で学生を支える仕組みを作りたい。

そのような思いで、サードプレイスとなるオンライン空間に居場所と学びと対話の場として「はたらく部」を作りました。

スポットの講演でなく、さまざまな大人と継続的に対話し続ける。その中で自分の興味やロールモデルを見つけてもらい、やりたいことに向かった行動も促していきます。小さなアクションが成功体験となり、少しづつ行動を重ね、大きな挑戦ができるようにサポートします。

それを、サブスク事業として展開していくことが重要な点です。

これから、はたらく部をはじめとしたオンラインスクール事業、コンテンツ開発事業、副業社会人講師事業を組み合わせながら、事業を展開していきます。

日本人は学力は世界トップクラスであるのにもかかわらず、自己肯定感、自律心は非常に低いです。これが今の日本の停滞状況を産んだと考えています。現状を変えるには、教育現場がキーです。京都大学の大規模調査でも高校2年で課外活動、越境活動をしているかどうかが境目というデータがあります。

入試も、偏差値偏りの入試から総合型選抜へと、大きく変わろうとしています。はたらく部でも学生たちが慶應大学をはじめとした自分たちの行きたい大学に総合型選抜、推薦などで合格していきました。サードプレイスの力で民間企業、社会全体で子どもたちを支えるキャリア探究のプラットフォームを作っていきます。

企業の中でサードプレイスを作って変革してきたからこそ、私たちのアプローチが可能性を切り開くと信じています。

この領域で事業化は難しいと言われ続けてきました。
でも、市場ができないとキャリア教育は活性化しません。
難しいからこそ挑戦して、日本の教育のあり方を変革します。

子どもの人数が少なくなっているということは、逆に子ども一人当たりを支えられる大人の数は増えているはずです。人の可能性を信じる人材開発が大切です。

子どもたちを、学校の先生以外でも支える仕組みを一緒に作りませんか?

私たちは、多くの方に支えられてここまで来れました。日本の未来を作るために、チーム一同全力で取り組んでいきます。これからの挑戦を応援いただけたら嬉しいです。

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